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自然を守る活動
●自然環境調査
代々この地で生きてきた生き物たちは、地域のかけがえのない宝物。どうしたら、守り続けていくことができるのでしょうか。生き物調べをしていると、そのヒントが見えてきます。
たとえば一口に水辺といっても、湿地や小川、池、田んぼなど環境はいろいろ。水の深さや流れる速さ、底が泥か岩盤かなどによって、すむ生き物も変わってくるのです。たとえば水のきれいな流れにはサワガニが、水の流れのない池にはオタマジャクシがいる…といった具合です。観察をしていると、それぞれの生き物がよくいる環境、繁殖に必要な環境などが分かってきます。
地図を持って野外を歩き、どんな場所にどんな生き物がいたか書き込んでみましょう。
大事にしたいと思った生物はいるでしょうか? それは、昔からその地にすんできた生物でしょうか? その生き物はどんなところにいて、何を食べて暮らし、繁殖するためにはどんな条件が必要でしょうか? そうした視点で、定期的に同じ場所にでかけ、毎回見つけたことを地図や表に書き込んでみると、保護のために役立つ調査ができます。夏休みの自由研究などの課題が出たら、ぜひ取り組んでみてくださいね!
近年は、市と学校が協力して、川の調査を行っているところもあります。また、川や海などで、楽しく生き物とふれあいながら環境調査に参加できるイベントが行われることもあります。このホームページの「参加しよう」のコーナーや、広報紙などのイベント欄を参考に、参加してみてはいかがでしょうか。
●「エコアップ」
〜自然の質を良くするための保全作業
自然環境の質がより良くなるように、水辺環境の保全や草刈りなどの作業をし、その後の変化を調べ、効果を点検して、次回に生かす…といった具合に、生き物の立場に立って、長い目で自然を見守りながら、自然の質を良くしていく作業をしている方々がいらっしゃいます。このホームページの「参加しよう!」のコーナーで、自然環境調査に基づく「エコアップ」活動が行われている団体などをご紹介しています。関心のある方は、どうぞ参加してみてください。(写真は、水辺に生えるミゾソバの花)
●森の手入れ〜草刈りや間伐
電気やガスが発達する前は、人々は、山からマキを切り出して燃料にしていました。また、定期的に草を刈り、肥料にしたり家畜のえさにしたりしていました。
しかし、近代化が進むと共に、森の手入れがされなくなり、草木が茂って、山は次第に荒れてきています。大きくなりすぎた斜面の木が、自分自身の重みを支えきれなくなって倒れるなど、災害が起きるおそれも出てきています。また、かつて明るい林や草原に適応した生き物たちは、森の手入れがされなくなると、すみかを失ってしまいます。
近年はボランティアの皆さんの力で、間伐や草刈りなど、森の手入れが行われることも増えてきました。明るい光が戻った林には、春、スミレの花が咲き誇り、昔ながらの里山の風景をほうふつとさせます。
四季の生き物たちとふれあいながら、仲間たちと爽やかな汗を流す…。こうした活動参加している皆さんの表情は、とてもいきいきしています。皆さんも、このホームページの「参加しよう!」のコーナーでご紹介している森の手入れの行事に、ぜひ参加してしてみてくださいね。
●田畑の保全作業
武家の都として知られている鎌倉ですが、かつては農村や漁村が広がり、人々は自給自足の暮らしをしていました。今は建物が建て並ぶ若宮大路の周囲にも、昔は田んぼが並んでいたといいます。谷戸から流れ出た「しぼり水」を利用した田んぼが平地一帯に広がり、畑では麦やイモなどの作物が育てられていました。
都市化とともに開発が進み、田畑は失われて、ホタルなどの生き物も、すみかを追われつつあります。
こうした中、今も市内で農業を続けている方もいらっしゃいます。また、市民ボランティアで、野生生物を守ることを目的に田畑の保全作業に取り組んでいるところもあります。
田んぼは、近年、子どもの自然体験の場としても活用されています。泥んこになり、トンボやカエルとふれあいながら、1年間かけて田植えから稲刈りまでを行う…。こうした活動は、私たちが日々「命」をいただいて生かされているという、命や食の意味に気づくかけがえのない機会です。
鎌倉中央公園や鎌倉広町緑地で、田畑の保全作業に参加できる行事が行われています。このホームページの「参加しよう」のコーナーや、鎌倉市の広報紙などで情報を確認して、参加してみてくださいね!